とりあえず、計画した仕様のブリッジが基板のままでの測定ですが完了です。 手で触れてもさほど変化ないので、ケースに入れてもズレない事を期待!
以下は方向性ですが、55MHz(MKR2)では41dB取れています。写真のHP909F(校正用ダミーロード)を付けた状態の特性です。下は75Ω終端。
最初は500MHzまでの特性を見ながらやっていたのですが、高い周波数の方が気になり、山と谷が出来るので消そうと努力したりするので、「150MHz迄しか見ない」と決めて調整しました。
あと注意点ですが、適当な市販のダミーロードではブリッジの特性調整は無理です。6GHzまでスペックV.SWR1.2以下のダミーロードでもテスターで見てみると55Ω近くの物もあります。55Ωでも周波数特性がフラットならばV.SWR1.1なので十分スペック内なのですが….
よく基準の抵抗を内蔵せず、外付けになっているブリッジがありますが、このような場合は、左右対称になっているのか確認するのに基準のダミーを付けずに測って出力がなくなれば、バランスが良いと見るのですが、今回もチップ付けずにこれを確認した方が良かったかもしれません。
そもそもこの構造のブリッジではそんなに上の周波数まで使えるはずもないので高い周波数を見なければ気になりません。写真にはフロートバランからOUT側に細~いジャンパ線を適当に飛ばしてありますが、この周波数ではここをちゃんとしたライン幅で書いてもなにも変化がありません。(気持ちが楽になる程度)
当初フロートバランと強制バランを組み合わせる予定だったのですが、どうも40dB以上の方向性が取れず(基準のチップ抵抗が51Ωの抵抗なので当然か?計算上ぴったりじゃん。)、バランを外してバラン単体をネットアナで見るハメになりました。周波数特性が結構出ているので、2つが打ち消す方向であればいいのですが、そんなはずも無く、フロートバラン1個にしました。
FB801に6T巻いてあったのですが、どうも下の周波数特性が悪く、9Tまで増やしてこの特性です。(0.2の線材ではこれ以上巻けませんし、1.9Mはやらないと思うけど)
スペックとしては
1.5MHz~215MHz V.SWR1.2の精度で測定できます。
2MHz~150MHzだと、V.SWR1.1の精度ですので55MHz迄しか使わない事を考えるとオーバースペックですね。
ちなみに400MHzあたりではこのブリッジを使って、V.SWR1.0に調整しても実際には1.5位V.SWRが立っている感じなので使えません。
写真には2個並んでいる51Ωに並列に1Pのコンデンサが見えますが、試行錯誤を物語っています。
取り外すのが面倒なのでそのままにしています。
気になる精度を見てみました。75Ωのダミーロードがあったので付けてみたのがこれ。
14dB落ちていますので、ほぼ正確に75Ω(V.SWR1.5)が測れているようです。高い周波数になるほど、落ち込みは少なくなっていますが、このダミーロードをネットアナで確認した所、内部の抵抗に直列にL分が出ており、これとほぼ同じ特性でした。正確な値が必要な場合は100MHz以下で使う用途のダミーロードのようです。
V.SWR1.5が正確に測れるので、アマチュア無線用アンテナの測定には最適かと….. ん?1.5にこだわるのか?って? アマチュア無線では1.5はOKで、1.6だとNGなアンテナみたいな事言う人もいるんですよね。
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